ソフトウェアや機器の導入時によく使われる「setup(セットアップ)」と「install(インストール)」
意味が似ているため混同されがちですが、実はこの2つは厳密には異なる工程を指します。
この記事では、両者の違いを技術的な観点からわかりやすく解説します。
installとは?「導入・取り付け」の意味
Installはソフトや機器をシステムに組み込む工程
installは、ソフトウェアやハードウェアを使える状態にするために、機器やプログラムを導入・取り付ける行為です。
一般的には「インストール作業」と呼ばれ、セットアップ前の準備段階で行われます。
installの対象
- アプリケーションソフトをPCにインストールする(例:Excel、Zoom)
- デバイスドライバをPCにインストールする
- 機器や装置をインストールする(例:空調設備)
installの例文
- I installed the software on my computer.(そのソフトウェアをパソコンにインストールした)
- The technician installed the new router yesterday.(技術者が昨日、新しいルーターを取り付けた)
set upとは?「初期設定・環境構築」の意味
Set upは使えるように整えるための設定工程
set upは、導入されたソフトや機器を実際に使える状態に整える工程です。
初期設定やアカウント登録、接続確認など、インストール後に行う複数のステップを含みます。
set upの対象
- アカウントやユーザー設定
- ネットワーク環境
- 業務用アプリの初期構成
- 実験や開発環境
set upの例文
- I set up my email account this morning.(今朝メールアカウントを設定した)
- Please set up the test environment before the deployment.(デプロイ前にテスト環境を構築してください)
installとset upの関係と順序
多くの場合、作業の流れはInstall→set upになります。
install(インストール):ソフトや機器を導入する
set up(セットアップ):導入されたものを使える状態に設定する
たとえば、Zoomを使うにはまずアプリをインストールし、その後アカウント作成やマイク・カメラの設定を行う必要があります。下のようなイメージです。

間違い例
installではなくset upを使うべき例
×メールアカウントを「install」する
→正しくは set up an email account
×会議室を「install」する
→正しくは set up the meeting room
installは物理的・技術的な導入に使い、set upは運用前の整備・設定に使うのが正確です。
名詞「setup」と動詞「set up」の違いにも注意
setup(名詞)とset up(動詞)は形が似ていますが、文法的には別物です。
setup:名詞 → 構成、準備状態
set up:動詞 → 設定する、準備する
例文:
The setup took longer than expected.
(準備に思ったより時間がかかった)
I set up the printer yesterday.
(昨日プリンターを設定した)
まとめ:使い分けのポイント
installとset upは以下のように使い分けましょう。
install:機器やソフトの導入・設置
set up:使えるように環境や設定を整えること
導入(install)しただけでは機能せず、設定(set up)まで行ってはじめて業務に使える状態になります。
技術職やサポート業務では、この違いを正しく理解し、使い分けることが信頼につながります。
今回は以上です。それでは。
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