【技術英語】Teflon tape と PTFE tape の違いとは?

製造業の現場何かと便利な「テフロンテープ」。英語で直訳するとTeflon tapeです。

技術者なら自分用に1つは持っておいたほうが良いくらい便利です。私はこちらのテフロンテープを愛用してます。

さて、本題に入りますが、日本ではテフロンテープを一般用語レベルで使用していますが、海外製品の仕様書や正式な技術文書では「PTFE tape」と記載するのが通常です。

両者は何が違うのか、どのように英語で正しく表現すべきか。技術英語の観点から解説していきますので少しお付き合いください。

Teflon tape は商品名由来の通称

実は「Teflon」とは、米国Chemoursという企業が所有する登録商標です。本来はフッ素樹脂(PTFE)をベースにした製品群の名前であり、材料名ではありません。

日本の現場では「テフロンテープ」と呼ばれていますが、これは便宜的な通称です。

実際の材質はPTFEであり、正確には「PTFE tape」と呼ぶのが一般的です。

PTFE tape は材料名を使った正式表現

PTFEとは「Polytetrafluoroethylene(ポリテトラフルオロエチレン)」の略称で、極めて滑りがよく、耐薬品性や耐熱性に優れた材料です。 

この耐薬品性や耐熱性が便利なんですよね〜

英語でコミュニケーションを取る際は「Teflon tape」と表記するより、「PTFE tape」と書くことで、商品名に依存せず、材料仕様として明確にすることができます。

日本語での説明はこれくらいにして、実際に使われる英文を見てみましょう。

実際に使われる英語表現の例

工程の組み立て指示書であれば次のような文章があります

Apply PTFE tape to the male threads before tightening.
ネジを締め付ける前にPTEFテープを巻くこと。

Do not use PTFE tape on compression fittings.
圧着継手にはPTFEテープを貼ってはならない

機械を設置している現場では、

Please attach PTFE tape to the rear cover at the 10m intervals.
10mm感覚でPTFEテープを背面カバーに貼ってください。

組み立ての指示や現場での応急処置とし活用するケースが多いですので上記のような会話ができるようにした方が良いですね。

おまけ

日本でも海外でも日常会話や現場では「テフロンテープ」で通じますが、設計書、調達仕様、国際規格等の文章では「PTFE tape」が正確であり推奨されています。

日常会話では

テフロンテープをネジに巻いておいて
(Please Wrap the Teflon tape around the threads.)

という感じで使います。

設計指示や調達では

ASTM D3308に準拠したPTFEテープを使用すること
Use PTFE tape conforming to ASTM D3308.

という感じです。

このように文脈によって適切な用語を選ぶことで、誤解やミスを防ぎ、技術者としての信頼も高まりますのでうまく使い分けてみてください。

今回の説明は以上です。それでは。